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永井ギャラクシー せいかつ部

関西を拠点とするウェブ制作チーム“永井ギャラクシー”の台所。せいかつ部部長(せ部長)が担当します。今は更新停止中ですが、いつか復活するかも??

職場でのポジションが固定してしまって閉塞感を感じている人におすすめの映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』レビュー

同じ職場に長く務めていると、周りから求められる役割りが決まってしまう。そして新しいことに挑戦する機会も減り、モチベーションも下がってしまう。

そんなことを感じている人はいませんか〜?

今日はそんな人におすすめの映画を紹介します。

chef-movie.jp

 ネタバレにならない範囲であらすじを説明すると、一流料理店で雇われシェフとして働いている主人公カールが、オーナーや有名ブロガーとのトラブルで店を辞め、キューバサンド(いわゆるB級グルメでしょうか?)のフードトラックで人生をやり直そうとする・・・、といったストーリーです。

美人で理解のある元妻とガールフレンド、そんな2人に見守られて新しい挑戦をする主人公カール・・・。主人公モテすぎてちょっとそこ都合良すぎと思いましたが、一種のファンタジー映画だと思えば頷けます。

ネタバレになるのであまり詳しくは書けませんが、ひとつ印象に残っている場面があります。

マンネリを脱するため、新しいメニューを創作するカールに対し、定評のある今までのメニューでいけとオーナーがストップをかける場面があるのですが、そこで放たれたこのセリフが印象的でした。

オーナー「ローリングストーンズのライブに行ってサティスファクション演らなかったらガッカリするだろ」

カール「ぐぬぬ・・・」

(以上意訳)

つまりお客さんはいつもの味を求めて来ているのだから、それを裏切ってはいけない、たとえマンネリであってもガラッとメニューを変えるようなことをしてはいけない、ということです。正論です。

サティスファクション演りたくなかったらローリングストーンズ辞めるしかないということです。

オーナーに許可を得ながらちょっとずつバージョンアップするという現実的なやり方もあったかも知れませんが、それには時間と根気が必要で、今回の主人公はそれが可能な状況(あるいは心情)になかったということかなぁと思います。

定評を得ると同時に縛りが生まれる、これは誰のせいでもなく、世の道理なのかも知れないなぁと気づかされるやりとりでした。

 

そんなこんなでいろいろあって、カールのフードトラックでの旅が始まるのですが、そこから先はひたすら爽快でした。

音楽は底抜けに明るいし、ロードムービー的な開放感もあるし。

そういえばこれを見たいと思ったのも、ゴンチチさんの番組で紹介されてたからでした。

ところでこの映画の主演監督はジョン・ファヴローという方で、大ヒットした「アイアンマン」の監督をやっていた人ですが、インタビューを読むと、どうやら主人公カールにかなり自分を投影しているようです。

ハリウッドのような一流の仕事では、いろんな大人の事情で監督の思い通りの仕事ができないとか、そんな中でなんとか作った映画が酷評されてしまうとか、そういった板挟みの不満をカールに解消させているようで、見ているこっちもスッキリします。

実際この映画はインディペンデント(メジャーではない映画会社が作るもの)で作られており、そこも高級料理からB級グルメへ移行するカールと重なりますね。

そしてハリウッド映画によくある展開(クライマックス前に主人公が大ピンチに襲われる的な)をわりと無視して作られていて、そこも新鮮でした。

他にも、料理の描写が小気味いいとか、SNSでの墓穴の掘り方があるあるで笑えるとか(これもうまく表現されてて感心しました)、いろんな要素がつまった楽しい映画でした。

あと、焦げたキューバサンドを出そうとする息子に、自分の仕事観を語って諭すシーンがあるのですが、そのセリフもシンプルでド直球で響きました。

 

映画を見終わり、カーテンを開けるとそこはもうフードトラック!!

そんな気分にさせてくれる爽快な映画です!

 

が、その後の身の振り方は自己責任でお願いします。

 

(せ部長)